カクレンジャーの名曲について語りたい
特撮ソングの記事を書くのは久しぶりです。
スーパー戦隊45周年を記念したOPやEDのノンストップmixのアルバムが発売されて、第二段が7月発売ということで非常に気になっています。
曲目を見ると第二段の方が僕の世代なのですが、第一段の方も気になるんですよね。
それはさておき、今回は忍者戦隊カクレンジャーの名曲を僕が独断と偏見で3曲選んで語っていきたいと思います。
ちなみになぜカクレンジャーなのかというと、曲だけピックアップしたときに語れることが多そうだと思ったからです。
1曲目は シークレット カクレンジャー です。
やはりカクレンジャーといったらこの曲でしょう。戦隊OPとしてはテンポが遅いこの曲ですが、この異質感もカクレンジャーっぽさを感じます。
80~90年代サウンドの特徴的なゲートリバーブが掛かったドラムやエキゾチックなシンセの音色と、和楽器の音が混ざっているのが面白いなと思います。
こんな押し強めなドラムにも負けないくらい、拍子木や鼓などの和パーカッションもきちんと存在感があってすごいバランスです。
忍者モチーフということで和のテイストを入れたのだと思いますが、こんなトレンディなサウンドに混ぜる発想になったのが凄いです。
これがあったからなのか、以降の忍者モチーフ戦隊のOPにも和楽器の音が取り入れられていますね。
この曲の和楽器といえば、やはり三味線でしょう。間奏やアウトロでのソロパートが非常にカッコいいですよね。アウトロではシンセと掛け合うようなところも面白いです。
三味線はソロ以外の部分ではほぼずっと同じリフを繰り返していますね。
あまりこの曲で注目されない気がしますが、地味にギターもカッコいいんですよ。
2番のAメロとか、アウトロとかカッコいいので、是非ギターにも耳を傾けてみてください。
戦隊OPとしては異質ではあるけど、メロディーもサウンドもかっこよくてずっと聴いてられます。
この曲の面白いところはサウンドだけではありません。聴けばすぐに分かりますが、歌詞も面白いです。
この曲はAメロが "ライトアップのブリッジは 異次元行きのダイヤモンドアドベンチャー" から始まります。なんとなくトレンディな香りがしますが、何を言っているのかは分かりません。
この後もAメロが続きますが、ずっと何言ってるか分かりません。
さらに戦隊OPでは見ないBメロの叙事的な "夕暮れ やっとあのこといいカンジ" という歌詞。
そして "そのとき シュワッと 風が切れ ぶっとぶ ふたりのあいだすりぬけて ブラックホールに消えたヤツがいる"
あれ、忍者ってブラックホールに消えたりする奴でしたっけ?しかも二人ぶっ飛ばしてるんですけど。そもそもこの歌詞は誰の視点なんだ?
"ブラックホールに消えた奴がいる~" でサビに入るのが凄すぎなんですが、メロディーの良さとデレデレデレデレデッの良さで誤魔化されてしまいます(笑)ここ気持ちいいんだよな。
サビで、"あれはなんなんじゃ なんじゃ なんじゃ にんにんじゃ にんじゃ にんじゃ(中略)忍者戦隊カクレンジャー" という音のリズムや語感重視の歌詞。
カクレンジャーどんなやつらなんだよ(笑)って感じですよね。でもそこが耳に残るし、子供も真似して歌いやすいですよね。
2番ではAメロは相変わらず何を言っているか分かりません。Aメロだけ毎回妙に都会っぽさ出してくるの何なん?(笑)
Bメロでは、歌詞の主人公があのこの心を探るために、忍者にいきなり奥の手を教えてもらおうとします。
"ききめがあったら子分になるからさ" ←こんなふてぶてしい子分は忍者側としても要らないでしょう。
その気持ちの表れでしょうか、サビは "だから、なんなんじゃ なんじゃ なんじゃ" ですからね。まあそういうことでは無いんだろうけど(笑)
2曲目は 気合百発!カクレンジャー!! です。
この曲はカクレンの挿入歌の中で僕が一番好きな曲です。
すごくファンキーでソウルフルな曲調が大好きです。
作編曲と歌唱を担当している樫原伸彦さんは、しまじろうの「ハッピー・ジャムジャム」の作編曲や金色のガッシュベル!!の「チチをもげ!」を作曲した方らしいです(笑)
それはさておき、この曲は色々と好きな部分がありますが、まずコード進行がオシャレでカッコいいんですよ。特にAメロ。
Aメロのピアノが弾いているコードがすごくオシャレで好きなんですよね。
コーラスが掛かったギターの音色も大人っぽくて素敵です。コーラス掛けたギターのカッティングめちゃくちゃカッコいいですね。
Bメロから徐々に熱が増していってサビで最高潮に達する感じも、聴いていて同じ感じでテンションが上がっていきます。
サビ前のストリングスの トゥルルルルル↗ がいい仕事しています。サビ中の流れるように上がったり下がったりするストリングスも好きです。
この曲はなんといってもホーンが熱いです。イントロから大活躍していますね。
特に好きなのは2番後の間奏です。間奏の最後の パ~↗↘↗↘↗↘↗ みたいな派手なホーンが炸裂するのが大好きです。
2番後の間奏でいうと、間奏の出だしのドラムもすごくカッコいいですよね。というか、この曲のドラムはいちいちフィルインがカッコいいんですよ(笑)イントロからアウトロまでずっとカッコいいです。
ラスサビでは歪んだギターがチョーキングを交えたフレーズを弾いていますが、これまたかっこよくて熱いです。
トラックのことばかり書いていますが、メロディーももちろん好きです。王道の歌謡曲っぽさもあり、ヒーローソング感もあってキャッチーですよね。
"Wow···"から始まるサビとか一緒に口ずさみたくなるし、ズバッ!シュバッ!!のところとか、楽器の動き含めてすごく好きな部分です。
3曲目は ニンジャ!摩天楼キッズ です。
戦闘員が踊っているという不思議な(不気味な?)映像にインパクトがあったEDナンバーです。
OPと同様にドラムの音に時代を感じますね。
ラップがあったりスクラッチの音が入っていたり、OPよりも全体的にヒップホップやダンスナンバーを意識したサウンドになっていると感じます。
そこに和楽器が入ってるのがやはり面白いです。和楽器が活躍するような昔からある日本の曲というと、表拍でリズムを取るので、こんな裏拍で跳ねたリズム取って演奏する三味線ってなかなか無いですよね。
ダンスナンバーだからか、OPよりももっと裏拍のアクセントとかが強調されている感じでリズムが立っている感じがします。
僕はボーカルが入ってくる前の ドゥルルルルルルルルルルル デッデッ デレレレ がかっこよくて好きです(笑)
この曲はコーラスが掛かった硬めのギターの音色がとてもカッコいいですね。カッティングもキレキレだし。1番が終わった後と2番が終わった後の間奏のところとかギターめっちゃカッコよくて好きです。
2番後の間奏は長めで、途中から鼓や拍子木が加わってアクセントになっています。アウトロでも同じように、和パーカッションがアクセントになっています。
2番後の間奏といえば、ブレイクからの琴が ドゥルルルルルルルルルルルン っていうところもカッコいいです。
アウトロのサックスもカッコいいですね。なんか大人っぽさを感じます。
OPもそうでしたが、フェードアウトで終わるのもこの時代っぽさですかね。
戦隊のOPやEDでフェードアウトで終わるものって他にありましたっけ?時代の流行とはいえ戦隊では珍しい気がします。
ちなみにこの曲の歌詞も何言ってるのか分からないような分かるような絶妙な歌詞です。
2番で "リアルな社会 はじき出されて 妖怪になったシュールなヤツラ ホラーの極みは人間かもね" という急な皮肉が差し込まれてドキッとします。
ただ、やはり歌詞にも出てくるこの曲名が一番謎な気がします。
今回の記事は分かりやすくしようとするあまり、なんだか擬音が多くなってしまいました。ちゃんと伝わっていますかね…。
改めて聴いてみると、カクレンジャーの曲は結構ブラックミュージック的な要素がありますね。特にOPとED。
他の忍者モチーフの戦隊の曲も素晴らしいですが、カクレンジャーの曲はオシャレな感じがありますよね。
その理由がブラックミュージック要素なんじゃないかなと思います。
今回カクレンジャー三選に漏れた曲でも、「イントゥー デンジャー カクレンジャー」とかキレッキレで良曲です。
それでは今回はこの辺でドロンしたいと思います。