~語りたいっ!!~

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太陽とシスコムーン

活動年数が短いにもかかわらず名曲を量産したハロプロユニット、それが太陽とシスコムーンです。

太シスは中国人の本多RuRuと、元体操選手でオリンピック出場経験もある信田美帆、民謡の家元で既婚者子持ちの小湊美和、元大阪パフォーマンスドール稲葉貴子という癖のあるメンバーで構成されていました。

アイドルというよりはR&Bグループ(?)という感じで、歌がめちゃくちゃ上手い上にダンスもギラギラしていて凄いんですよ。

ハロプロNo.1グループという人も多くいるほど、高いパフォーマンスとクオリティの高い楽曲が魅力的です。

今回は太シスの中で僕が好きな曲を選んで紹介します。

 

1曲目は 月と太陽 です。

この曲がデビュー曲です。

大人っぽくて格好いいですよね。ヒップホップやR&B的なサウンドが素敵です。

デビュー曲ながら、ファルセットを多用するセクシーな曲調というのがレベル高いですよね。

太シスの曲全部に言えることですが、RuRuのフェイクが心地良い。声質やニュアンスの付け方等、かなりアーティスティックだと思います。

僕がこの曲で好きなのはリズムが良いところです。まず "太陽&シスコムーン Let's start"のリズムが良い。

ラップも小気味の良いリズムで、コーラスというのかガヤというのか分からない声もなんかリズムが良いと感じます。

歌はニュアンスを大事にした感じでバキバキのリズムじゃないのが、また良いんですよね。

この曲はすごく洗練されたサウンドだなと感じるんですが、僕はこの曲ではベースラインが特に好きです。

ベースライン全体的にすごくカッコいいんですが、AメロとBメロの間や、Bメロとサビの間などのフレーズ(いわゆるオブリガードってやつですか)がめっちゃかっこよくて好きです。

特に1番と2番の間の部分がめちゃくちゃカッコいいので是非注意して聴いてみてください。

あとアウトロはどの楽器もかっこよすぎて素晴らしいです。

 

2曲目は ガタメキラ です。

コーラスワークが素敵な2ndシングルです。定期的にハロコンでカバーされていますね。

タイトルは歌詞にもある"Gotta make it Love"から来ています。

Juice=Juiceの「Fiesta! Fiesta!」の "女はいつでもそう、ワナノマリラ(wanna know my real love)" という歌詞を聴くとガタメキラを思い出す人も少なくなさそう。こっちは井筒日美が作詞ですが。

この曲イントロからアウトロまでずっとカッコいいです。ハモンドオルガン(?)とイカしたコーラスからRuRuのフェイクへと続く始まり方も良いし、テンポが緩やかになって終わるのがなんかカッコいいんですよ。

この曲もベースラインがかっこいいです。バキバキのスラップベースは曲の勢いを後押ししてくれますね。

ちょいちょい入ってくるエレピもおしゃれで良い味出してるんですよね。

作家の朝井リョウがこの曲の歌詞を絶賛しており、"立場 水 流行言葉" という言葉の羅列に、「追い付けない、言葉の天才に突き放された」と感じたそうです。

つんく♂さんのワードセンスって、単語の羅列に如実に現れる気がします。

例えば、モーニング娘。'17の「CHO DAI」という曲では "ヒカリ 潤い すごい 未来 ちょうだい ちょうだい" という歌詞があり、「ジェラシージェラシー」では "「Rich」「young」「girly」「細い」" という言葉の羅列があります。そこでその言葉が来るの?という驚きや衝撃に、つんく♂さんの言語感覚の奇才っぷりを感じざるを得ないですね。

1番と2番で韻を踏んでいたり、"早い目に抱きしめて"というみたいなリズム重視の箇所があったり、この曲の歌詞はつんく♂さんらしさが詰まっています。

 

3曲目は 宇宙でLa Ta Ta です。

3rdシングルはソウルナンバー。

軽快でノリが良いので聴いていて楽しくなる曲です。

サビのRuRuの"yeah yeah~"が気持ちいい。

この曲もベースラインがめちゃくちゃ好きです。大人っぽくてグルービーな感じ。

ピアノも上品で良いんですよね。2番後の間奏の前半の部分とかすごくカッコいいです。

トラックも跳ねているし、メロディーも跳ねる音が多く、それに歌詞が合っているのでリズムが気持ちいい曲です。

"kissしてみたい 思った midnight"とか、他にもたくさん韻を踏んでいるのもリズムが気持ちいい要因ですね。

この曲は2番後の間奏で信田さんがアクロバットを披露するのですが、その後マイクを持ってすぐ歌うのが凄すぎて笑ってしまいます(笑)

あと、この曲のタイトルを宇宙で"ラタタ"だと思ってる人が多そうですが、正確には宇宙で"ラッタッタ"らしいです。

 

4曲目は ENDLESS LOVE です。

イントロからカッコいいディスコナンバーです。

「ブラスやストリングスを生音で録った結果、めちゃスケール感のある曲になった」とつんく♂さんが言っている通り、聴くと謎の感動に包まれます。

ストリングスの奥行きがいいんですよね。

リズム隊やギターは細かく跳ねたリズムを刻んでいるので、曲のノリもよくてカッコいいです。

この曲はAメロのコード進行が大人っぽくてカッコいいところも好きです。

間奏で少し雰囲気が変わるのもカッコいいですよね。ゴージャスなブラスに、コーラスに、ピチカートの音が入ってくるのも面白いです。

そんなサウンドに歌謡曲!って感じのメロディーが乗ってくるのがつんく♂さんっぽくて好きです。

 

今回は太シスの曲を4曲選んで紹介しました。他にも良い曲がめちゃくちゃあって選ぶのに時間が掛かりました。

色々なブラックミュージックのジャンルと歌謡曲を組み合わせるのは、ハロプロの他のユニットでもたくさん見られますが、太シスの曲はサウンドのブラック感が他ユニットよりも強い気がします。

ボーカルも雰囲気があるから余計にそう感じるのかもしれません。

太シスR&B色が他のユニットより濃い気がします。僕は子供の頃全くR&Bの良さが分からなかったのですが、その良さが分かったとき、なんか大人になった感じがしました。

太シスは後にT&Cボンバーというグループ名に改名しましたが、改名後の曲はまた別の記事にて語りたいと思います。